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【  2014年01月  】 

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1話:影の烙印

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.03 (Fri)

  清く晴れた空はルアスにも繋がっていて、日が落ちた後も美しい夜空を呼び寄せていた。月と星が照らす夜は実に幻想的で、カップルが見上げればたちまち肩を寄せ合うことだろう。「私が・・・ホムンクルスだったなんて・・・。」だが、オーレイル家の屋敷には何やら陰鬱な空気が漂っていた。いや、実際にはアンドラスの部屋の周りと言った方が正しいのかもしれない。彼女はあたりが真っ暗になってもろうそくに灯をともすこともせず、...全文を読む

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2話:闇同士

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

 「アンドラス様! またきてくださいね!」ルアスの街中に作られた大きな教会。 多くの敬虔な信者が石畳を踏んで礼拝堂へと入っていく。だが、その石畳を横に逸れれば、垣の向こうにはもうひとつの姿が見えてくることを知っているのは余程の教会好きだけだ。一般には公開されない秘密の園にはたくさんの子供たちの笑顔があった。「ええ、また時間が出来たら来るわね。」町の中に響く元気な声が跳ねるこの園はイスピザードが管理す...全文を読む

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3話:旅の運び屋

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

 「はぁ・・・。」命からがら逃げ出してきたシャニーたちは、翌日もミルレスの深い森の中にいた。あの時は命が助かったという思いでいっぱいだったが、こうして毎日故郷を離れて緊張した日々が続くとどうしても心には余裕がなくなってしまい、いつも笑顔のシャニーがつくため息はこれで何回目だろうか。「シャニー、元気出せよ。 無事だったんだから。」「そうだ。 まずは我々が全員無事であったことを喜ぶべきだ。」あそこで白の...全文を読む

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4話:偽善者

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

 「ムッ・・・。 私の席なのに・・・。」いつも一緒にゲイルと食事を取るときは、彼の左隣に据わることに決めている。メルトもそれは分かっているから、決してそこに座ることはしないのだが、今日は先客がいた。そう、それはやはりフェアリーゼであり、彼女はゲイルにくっついて離れない。「それでね、それでね!」シャニーが話しかける隙を奪うように、マシンガントークでゲイルをひきつける。メルトがゲイルの右横を開けてくれ、...全文を読む

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5話:世界でたった一人

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

  その日はモンスターに遭遇する事もなく、ひらすらスオミへ向けての南進が続いた。それでも、街道を外れた森の中の移動はなかなか距離を稼げず、宙を浮いて移動するフェアリーゼ以外は疲労の蓄積が早い早い。朝日が昼の陽に変わりかけたころ、一向は休憩を取っていた。「百五十・・・百五十一・・・。」ところが、ゲイルは休むどころかその時間を使って何をしているかと言えば腕立て伏せだ。その横では、シャニーが木にもたれかか...全文を読む

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6話:思わぬ協力者

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

  日の当たらない部屋は今日も人工的な灯が研究者を照らし、機の律動が時間を刻む。爆発事故から早数ヶ月。 錬金術研究所の地下実験室では今日も創造の錬金術の研究が進んでいる。そこを歩くのはアンドラスだ。 彼女はアルトシャンからこのプロジェクトの総監督を命じられていた。「あ、レイさん。 こんにちは。」生まれの地であるはずなのに、アンドラスにとってここほど居心地の悪い場所もない。それでも、父からの直命で初め...全文を読む

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7話:取捨選択

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

 「さすが幻騎士の異名。 知らぬ間に随分と成長したものだ。」最初は自分の娘と名乗らせるには恥ずかしい振りをしていた。おまけに誰もやったことのない二刀流である。 ただの遊びにしか思えなかったチャンバラが今ではしっかり型を守った見ていて美しい演舞となっている。 先人のない道、相当な努力を思わせる。「いえ、まだまだお父様の足元にも及びません。 剣帝の名を汚さぬよう、日々精進しています。」他の事ならともかく...全文を読む

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8話:餓狼

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

  賑やかなルアスの中心街。 繁栄の真っ只中で人々は幸を求めて市場は今日も活気付いている。ごった返す中に飛び出した紫の頭。 地響きが起きるぐらいに地面を踏みしめて短く縛られた髪が揺れるたびに人々はない隙間に身を押し込んで道を空け、背後から黒いスーツの男たちがその後を追う。「こんにちは、ヤアンさん。」彼は城にたどり着くと腕を組んでアルトシャンが来るのを待つ。マフィアの幹部を引き連れてサラセンを落とした...全文を読む

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9話:闇に迫る影

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.05 (Sun)

  町の向こうから何かの影が見えてきた。 見る感じあれは馬車だろうか、いや違う。まるで山のような影が馬車とは違うかなりのスピードでとこちらへ近づいてくる。これにはオーレイル家の衛兵も思わず目を凝らすと槍を構えて警戒心を顕にした。「姫、どうぞこちらへ。」黒き塊はスピードを殺さず迫ってくると屋敷の前で急停止。そのドアが空くと、全身黒ずくめの屈強な男が出てきたではないか。 握り槍に力が篭る衛兵だがその男に...全文を読む

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10話:無いもの同士

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.08 (Wed)

  翌日、ヤアンはルアス滞在の最終日の日程を終えてルアス城の中を歩いていた。もう既に日は落ちてあたりは松明の火で照らされている。 どうにもこの夜というのは好きではない。この真っ暗闇がデルクレビスを思い出させてくれるからだ。 月光もない曇天の日は最悪だ。「!!」「おおっと、いきなり暗拳を揮うとは穏やかじゃねえな?」幸い今日は月光が輝いて、悪の気配を浮かび上がらせてくれた。いきなり背後に現れた気配に無意...全文を読む

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11話:闇同士 前編

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.09 (Thu)

  同刻、軍務を終えたアンドラスが向かった先は屋敷ではなく、帝立の総合病院だった。この時間は帰っても父もイスピザードもいないのでつまらないのだ。何よりも彼女にとって楽しい時間であり、彼女は病院か錬金術研究所に向かう事がほぼ日課となっていた。「今回の報告は驚くべきものがあるわね。」夜は患者もまばらで、専ら論文や資料作成の時間であることをアンドラスは知っており彼女はお喋りをしにレイの元を訪れていたのであ...全文を読む

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12話:闇同士 後編

Chapter06 氷結のサキュバス

2014.01.09 (Thu)

 「・・・いい加減、姿を現したらどうなんだ?」屋敷への帰路、アンドラスは悟られぬよう何度も何度も背後に目線をやっていた。そして何の前触れもなく走り出すと、彼女の影を縫うようにして追い掛けてくるもうひとつの影。確信したアンドラスは駈けるのを止めると、背を向けたまま追跡者に声をかけた。「・・・。」闇から這い出てくるかのように姿を現した男はヴァンだった。予想通りの顔にアンドラスの表情が険しくなり、彼女は彼...全文を読む

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1話:武と分の狭間で

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.14 (Tue)

  翌朝、今日もルアスの朝日は美しく、白き巨城を小鳥が横切っていくさまは実に清々しい。騎士団の朝は早く、日が昇るころには既に多くの騎士達が城の中を動き回っている。セインもまた、早朝の定例会議を前に軽い見回りを兼ねて中庭を歩いていた。「幻騎士じゃないか、こんなところで何をしている。」ひときわ目立つ彩。 自分達白と青が基調の男性用の軍服とは明らかに違う白と赤を基調にした服にミニスカートが揺れる。 軍服と言...全文を読む

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2話:完全無欠

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.14 (Tue)

 「ねえ! メルトってば!」緊張感がぴんと張るルアスと同じ空が繋がっているとは思えない。朝からなんだか能天気な声が空に響き、付きまとわれているほうはさも面倒だと言わんばかりに顔をしかめている。「やれやれ、そんな風に付きまとうな。 ゲイルが妬きだすぞ。」朝起きたらいきなり駆け寄ってきたシャニー。 いつも通り挨拶してくれるのかと思ったら、手を引っ張ったり顔を覗きこんできたりやたら落ち着かない。どうにも彼女は...全文を読む

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3話:凍てつく心

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.18 (Sat)

 「ふー、見えて来たな! スオミ!」何日も何日も道なき森の中を彷徨うように歩き続け、ようやく見えてきた森の切れ目。そこから眼下を見渡せば、そこには海かと見紛うような巨大な湖が姿を現して一面水色が世界を彩る。永い旅がひとつ目的地を見つけて、ゲイルは額に手をやりながら嬉しそうに声を上げた。「見事な景観だ。 とても帝国支配下とは思えないな。」今も昔と変わらない静寂と荘厳さを醸し出す湖の都からは、清々しい水の香...全文を読む

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4話:氷結のサキュバス

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.18 (Sat)

 「シャニー! 待ってくれ! 誤解だ! あいつが勝手に!」「そう! ならいいんだけどね!」一方、ゲイルウイクを解いて歩きへと変わったシャニーの元にたどり着いたゲイルは息を切らしながらも整える間もなくシャニーの肩を掴むと弁解を始めていた。だが、まずは謝るべきだった。 ますますに彼女の機嫌を損ねる事になり、彼女はゲイルの腕を跳ね飛ばしてしまう。今までの道中でずっとガマンしてきたものが爆発してしまい、どうにも...全文を読む

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5話:大賢者の意志 前編

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.18 (Sat)

  巨大な屋敷は人の気配一つ残さずに冷気が漂い、まるで幽霊屋敷かのように静まり返っている。かつては廊下の端まで見通せるほどにたくさんの光を取り込んでいたはずなのに、今は窓に厚く張った氷が日を遮って日中であろうとも丸で夜中かのような暗黒が屋敷全体を包んで陰が篭っていた「姉様、大丈夫ですか?」そんな誰もいない屋敷の中で声がする。 その部屋もまた冷気が侵入しようと手を伸ばしているのだがそれを阻む穏やかなマナ...全文を読む

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6話:大賢者の意志 後編

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.18 (Sat)

  久しぶりのダクト移動だが、やはり体は覚えているものである。体躯が細いおかげでするすると移動もスムーズだ。 自らの希望のマナを指先にともして先を照らしながら進む、進む。しばらくすると明かりが見えてきて、桟越しにミリアたちの姿が見えてくる。「よいしょっと! ふぃー、シャニーただいま参上っと。」慣れた手つきで桟を外すと、ばっと飛び降りて颯爽と登場してみせる。本当に現れた親友を前に、ミリアは信じられない思...全文を読む

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7話:忍び寄る極寒

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.21 (Tue)

 「よし・・・絶対にリュミエさんを助けるんだ! ミルレスか・・・早速ゲイルたちと合流して・・・。」大事な師を助け、思い入れのあるスオミを蘇らせるという使命を胸に屋敷を飛び出してきたシャニー。自身を励ましながら要点を整理し、目指すミルレスへの図を描く。だが、マヴガフらのところへ赴くのはあまりに危険であり、まずは仲間と策を練ろうと踏み出した、その時だ。 不意に彼女の足が止まる。「あ・・・そうだ・・・私、ゲ...全文を読む

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8話:サキュバスの微笑み

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.21 (Tue)

  今日はこのスオミで一泊する予定だったのだが、この様子ではどうにも落ち着いてなどいられない。行き着くアテもなく、彼らは戦ったその場から動かずに座り込んでいた。 「フェアリーゼ・・・恐ろしい奴だった。 静穏と真理・・・二つのマナを使いこなすなんて。」今でも凍りついた足元が震えて、シャニーは戦いの記憶を再生して途切れ途切れに恐怖を漏らす。「確かにあの魔力は只者ではない。 サキュバスと呼ばれるのも頷ける。」...全文を読む

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9話:ハデスとサキュバス

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.24 (Fri)

 「ちっ、もう少しだったって言うのによう。 この私が殺り損ねるとは。」ぶつぶと先ほどから何度も似たような愚痴が漏れる夜道はガスランプも疎らで、さしずめ繁栄の外れにある綻びか。帝都に戻ったフェアリーゼは昼間の失敗をどうにも受け入れられずにひたすら文句を垂れていた。その背後を地面を這うように追いかけてくる影。 目元のヘナが苛立ちに歪む。「私は今機嫌が悪いんだよ。 こそこそしてないで出てきたほうが身のためだ...全文を読む

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10話:相容れない相手

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.24 (Fri)

  翌日、ミルレスへと戻ったマヴガフはようやくに心の休まる場所へ戻ってきたというような素振りを見せることもなく頭を下げて拝んでくる信者たちに軽く手を振ると、いつも通りの柔和な笑みのまま礼拝堂を通過して庵へと向かう。帽子を外してひとつ手櫛で整えると、ダークスーツの上着を脱ぐ。「マ、マヴガフ大司教!」短いネクタイも首元から降ろして、シャツのボタンを外したラフな格好になると彼はベルトにかけてあった黒き魔道書...全文を読む

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11話:冷たき刃をまといて 前編

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.24 (Fri)

  イスピザードが空けているルアスでは、なにやらアンドラスがドレスを着たままルアス城の中をうろうろとしていた。特別警備をしていると言うわけでもなく今日は休暇日のはずなのに。他の騎士達は武人としてではない美しい姫としての姿に釘付けなのだが、本人はまるで気付いていないらしい。「フェアリーゼ。」城のエントランスを抜け、中庭を横切る回廊に差し掛かったときようやくに目当ての人物を見つけ彼女は胸に手を置くと一つ大...全文を読む

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12話:冷たき刃をまといて 後編

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.25 (Sat)

 驚く事が続く。 あまりにも唐突なお願いには、さすがのフェアリーゼも皮肉では返せなかった。ぽかん頭を深々と下げてくるアンドラスを眺め下ろしていたが、彼女ははっと気を取り直すと眉を歪めながらアンドラスの頭を無理やり上げさせて、その鼻に指を付き向けてやった。「何を言い出すかと思えば。 あんね! 魔法はセンスなの。 あんたみたいな武人には無理よ。」魔法はただの努力だけでは会得できぬもの。 その人そのものの...全文を読む

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13話:光の精霊 前編

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.29 (Wed)

 「ねえメルトってば! ミルレスとは正反対だよ?」地図を見ながら先を進むメルトについていくシャニーたちだが、どう考えてもミルレスへ続く街道へ伸びる北東へ進むどころかそれとは逆の北西へと歩いているのは陽の場所を見て見明らかで、シャニーはメルトの服を後ろから引っ張って止めようとするのだが、無視するかのようにずんずん先を行ってしまう。「分かっている、地図が読めないほど間抜けではない。」お前とは違う、そう言いた...全文を読む

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14話:光の精霊 後編

Chapter07 もう一人の希光

2014.01.29 (Wed)

 「はーはー、こ、怖かったぁ・・・。」「マジでもう一巻の終わりかと思ったぜ・・・。」息が詰まるほどに肩を上下させて、木にもたれかかって顔をしかめる二人。もうここまで来れば大丈夫だろうと、先ほど最初に神殿を見上げた丘まで戻ってきた。振り返ってみるが、もうあの声は聞こえてこずほっと胸を撫で下ろすと安堵に足元が崩れ落ちた。「あーがくがく・・・。 私ユーレイとかオバケとかもうダメなの!」冷や汗を拭うゲイルの横で、...全文を読む

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