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 ←13話:大魔法師ルネア →15話:復讐の王
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「ChaosTrigger~天神復活と破滅の魔道書~」
Chapter17 悲壮なる叫び

14話:打ち込まれた楔

 ←13話:大魔法師ルネア →15話:復讐の王
 ルアス城へと戻り、会議を終えたアルトシャンは珍しく廊下で大きく息を吐き出した。
国内外の懸案が山積みでなかなか進捗しないうちに、民の不安は膨れ上がっている。
それを思うと今日も徹夜の覚悟で挑まなければならないが、心はとても重い。

「アルトシャン様、ルセン遠征以降お顔の色がよろしくないように見えますが。」

彼にとって国の問題よりもさらに重大な問題がいつでも頭の中を駆け巡り
総統としての責任感と板挟みなっていた。それにいち早く気付いたのはやはり右腕、イスピザードであった。
彼は挨拶しても返してこない主の様子をすぐにすぐに異変を感じとって声をかけた。

「分かるか、イスピザード。申し訳ないな、総統の私が部下に表情で感じ取られるとは。」
「アルトシャン様のご心労はかねてより私も身が細る思いでした。」

国の指導者という立場、ひょんなことでも民の不安を掻き立ててしまうもの。
だからアルトシャンはいつでも己を律してきたが、やはりイスピザードにはかなわない。
観念したように弱々しい声を漏らす主にイスピザードは寄り添って、いつでも彼のことを見守っていることを伝える。

「何を言う、お前こそますます白髪とシワが増えた気がするぞ?」
「おお、それはなんということ。」

人のことばかりを心配するせいで、実年齢より大分老けて見えるイスピザード。
笑いながら顔を覗きこんでやると、彼はびっくりして思わず顔に手をやりだした。
それでも彼はすぐにアルトシャンの顔をじっと見つめなおすと、静かに手を結び始めた。

「しかし、私めなどよりアルトシャン様のほうが心配でなりません。私の癒しのマナで微力ながらでもお助けできればと思います。」
「ああ、頼むよ。」

イスピザードの手はまさに神が憑いているのではないかと噂されるほど。
その手で触れられてイアの加護を与えられると、どんな疲れでもたちどころに解けていってしまうのである。
アルトシャンも毎回世話になっているこの神の手に、今回も頼る事にした。

「お前も辛いだろう、セインが行方不明になってからもう1週間経つ。」
「ええ、1通だけ手紙が来て無事だとは聞いているのですが・・・。」

いつもこうして心配してくれ部下にしてやれることは、その悩みを聞いてやることぐらい。
彼の元気が無い原因は、大事にしてきた息子が白の騎士団にさらわれてしまったからだ。
アルトシャンにとっても目にかけてきた有能な部下がいなくなった悲しみは顔に表れて、
それに引っ張られるようにイスピザードも悲しげな消えてしまいそうな声で無事を祈る。

「どこにいるのか、詳細は何も書かれておらず、まったく親不孝者です。」

不親切な手紙を寄越した息子を罵るイスピザードだが、アルトシャンには伝わっていた。
彼がどれだけセインのことを心配して心をすり減らしているのかが。
窓の外から空を見上げる彼は、セインに呼びかけているのか、それとも神に祈っているのだろうか。

「生きているだけでも十分孝行だろう。私もアンドラスが敵にさらわれたら平常心でいられるとは思えんよ。」

ルセンでの戦いで白の騎士団にアンドラスを奪われた時を思い出す。
総統という立場でありながら、あの時は頭が真っ白になってとにかく娘を取り戻す事で頭が一杯だった。
おかげでアンドラスは戻ってきたが、彼女も帰還以来どうも落ち込んでしまっている。

「しかし姫はご立派です。白の騎士団やシャニー達を前に無傷でおられるとは。セインにも見習わせねばなりません。」

単身シャニーたちへ戦いを挑み、無傷で帰還したアンドラスには多くの賞賛が捧げられた。
むろん、それがアンドラスにとっては心をナイフで突き刺されるようなことであるなど誰も夢にも思わない。
それは父も例外ではなく、イスピザードの謙遜にアルトシャンも深く頷いてルアスの町並みへと目をやる。

「あの子はとてもたくましく成長した。今の彼女ならば、私がいなくともオーレイル家を引っ張っていけるだろう。」

すぐさま違和感を覚えるイスピザードの癒しのマナが止まる。
自分こそが中心にいて、自らの手で国を作っていく。その意志をいつも強く抱いていた彼とは思えない言葉だ。
確かにアンドラスは将来当主としてオーレイル家を継ぐ事になるだろうが、一抹の不安が拭えない。

「アルトシャン様?それはどういう意味でしょうか・・・?」
「ん?いや、私がもし急病で倒れたとしても家を任せられるという事だよ。
 まだまだ未熟で教えてやらねばならんことは山ほどあるが、形にはなってきている。」

イスピザードの不安げな顔に気付いたアルトシャンは言葉の真意をふっと小さく笑いながら伝える。
だが、内心は驚いていた。このイスピザードという男は何とも人の心を見つめる事がうまい。
あまり弱気になっていると、彼に全てを見抜かれてしまう。
だが、最近抱いている不安は総統としては決して口外できぬもの。
ただでさえ民の不安が膨らんでいる今、総統として強い姿を見せていなければならない重要な時だ。

「姫は帝都の民なら誰でも知っている存在です。民は皆姫を愛しています。訴えを聞いてすぐに対策してくれると。」

最初は孤児院だけだった活動範囲が、今ではルアスの町全体に及んでいた。
敬愛する兄貴分、ヴァンが己の意志を貫き町を去った後、彼がそうしていたように町中を歩いて民の声を拾い集め、
国政へと生かそうとがんばるアンドラスの姿は、民の目に希望として映っており、よくイスピザードの耳にも入ってくる。

「この短時間でよくがんばったものだよ。いくら成長が早いホムンクルスとはいえ彼女の努力は賞賛に値する。」

彼女と出会った最初のころを思い出して感慨深そうに語るアルトシャン。
最初は言葉を話すことさえ出来なかった。着替える事も、食事をすることも。
剣や魔法、まして他人を慈しむなど考える事もできなかった。
それが今、誰よりも輝いている。それはひとえに、彼女の努力の賜物。

「ほほ、アルトシャン様が人をお褒めになられるとは、さすが姫。それに比べてセインは叱られてばかりで面目ないばかりです。」
「私はそんなに叱ってばかりか?まぁ、セインは期待しているから叱っているのだよ。」

もちろん、アンドラスだって家ではいろいろ叱っている。
だが、それ以上にセインを叱るのは、彼を見習い騎士の時代から手塩にかけて育ててきたからだ。
頭が切れ、そして国を良くしようと言う情熱も兼ね備えている。
ゆくゆくは騎士団長に、その想いがついつい厳しくさせてしまっており、まるで本当の父子のような間柄だった。

「彼女の努力はこちらが心配になるくらいだ。今でも一睡もせずに剣の稽古や魔道書に目を通していることも珍しくないからな。」

そんなセインに追いつき、追い越そうという勢いで自らを高めるアンドラスの姿は、
父として嬉しい限りなのだが、彼女も興味があるものに対しては周りが見えなくなってしまう性格。
頼むから体を休めてくれと、何度彼女の部屋へ深夜に入っていって魔道書を取り上げた事か。

「以前、三時頃でしょうか。厨房に一人で立って料理の研究をしていたときは心臓が止まりかけましたよ。」
「ははは!それは恐ろしいな。まぁ、そちらの方面への努力なら何も心配はしないのだがな・・・。」

彼女の興味は武術や魔術だけではなく、あらゆる方面へ目を爛々と輝かせて吸収しようと真正面から体当たりしている。
その一つに料理があるのだが、イーグラーに指導を受けた今でこそ厨房が燃えることもなくなったが
以前は厨房に彼女が立つだけで蒼褪めなければならない状態だった。なのに彼女は皆が寝静まった後に練習していたものだから、
イスピザードにとっては夜襲よりある意味恐ろしかった。もちろんアルトシャンも娘の殺人料理の威力は思い知っているから
思わず大きな声で笑うが、それで気が緩んだかついつい本音が漏れてしまう。

「はて、何かご心配事でもあるのですか?」

すぐさまその言葉にピンと何かを勘付くイスピザード。
まるで誘導尋問でも喰らったかのようで、アルトシャンは言ってから後悔していた。
だが相手は最も信頼を寄せる右腕だ。これ以上黙っておくことも出来ず、相談してみる事にした。

「うむ、彼女の剣の腕前は今やアスクでも指折りのものとなっている。」
「素晴しい事ではありませんか。民も幻騎士というより剣姫と呼んで慕っているものもいます。」

最初はまるで幻術を見ているかのような目にも止まらぬ二本の剣さばきから幻騎士と二つ名をとったアンドラス。
だが、今ではまるで踊っているかのような風に流れる柳の如き美しさから剣姫と民は呼んでいる。
尊敬と親愛の念から送られた言葉には、彼女が救ってくれると信じる民の想いが伝わってくる。

「そうか、それは彼女の人柄ゆえだろう。あの純粋で何事にも素直に向き合う性格ゆえだ。」

娘が民から愛される存在と成長したことは、父として誇らしい事であった。
そして彼女もまた、更に彼らに愛されたい、そして愛したいと自身を鍛え困難と正面から挑んでいる。
何も彼女に心配などする必要はないはずだった。あの男が・・・娘に近づきさえしなければ。

「恵まれた性格に間違いはない。だが、今はその純粋さが逆に私の心配の種なのだよ。」

彼女には純粋さを失ってほしくはない。これこそ、今のアスクに不足しており、
帝国に更なる進化の道を切り開く起爆剤だとアルトシャンは思っていた。だから彼はアンドラスを騎士団長というポストより
もっともっと、国の中全体を見つめる事が出来る宰相のポストへいずれは・・・そう想ってすらいた。
彼女なら、文官と違って机にかじりついて現場を見ないなんてことは絶対にしないだろう。
類稀な光はきっと国を進化させてくれる。だが、その光に集まってきたのは民だけではなかったのである。

「仰りたい事はよく分かります。姫は、善を装い近づく悪しき者に為す術を持たない。」
「その通りだ。彼女は何も書き込まれていない真っ白なキャンパスそのものだ。
 全てを受け入れ、その色を取り込んでいく。それが悪しき黒だとしてもな。」

彼女のまわりにあるものは良い色だけではないが、グレーも彼女には学んで欲しいものであった。
彼女自身がそれに手を染めて欲しいというわけではない、知らなければ身を守れないからだ。
だが、彼女に這い寄った黒は、それを良いことにどんどんと彼女を侵食し続けていた。
もちろんそれをイスピザードもいつでも心配していたから、彼は目を鋭くすると辺りを見渡した。

「たとえば・・・マヴガフのような野心家は危険です。」

あの男が一体何を望んでアンドラスにまとわりついているのかは今でも分からない。
だが、彼女の力を狙っていることは間違いなさそうで、黄金の蛇眼はいつも彼女を舐めるように見つめている。
いつも彼女の事は気にかけているのだが、その警戒の目を嘲笑うかのように、あの男はアンドラスに這いよるのだ。

「お前も警戒しているのか。ならば・・・この話も知っているかもしれないな。」

右腕にも大分娘の事で心配をかけてしまっているようだ。
ここまで娘の事を気にかけてくれている彼に、これ以上隠し事するのは裏切りだ。
そう己に言い聞かせたアルトシャンは、周りに誰もいないことを確かめるとイスピザードを近くに寄せて、
彼自身も信じたくない絶望を語りだした小声は震えていた。

「一週間前、ルセンに遠征に出た時のことだ。
 彼女の剣技は目を見張る成長を遂げていた。よほど私の見ていないところで鍛錬を積んでいたのだろう。」
「はい、姫はセインや・・・白の騎士団に寝返った黒騎士ヴァンと良く手合わせ稽古をしてましたから。」

娘の成長を見たときは心から喜んだもの。あの時を思い出して何度も頷く。
彼女の影ながらの努力をイスピザードが教えてくれて、ますます誇らしく思える。
だが、そのように喜べたのも束の間の事。今湧きあがった喜びも、膨れ上がる不安の前では一気に萎んでしまう。

「シャニーも娘の剣に避けるしか出来ないでいた。だが、その時私には見えてしまったのだよ。」

何度あの時の光景を記憶の中で再生してみても、浮かび上がるものは同じだった。
あるはずのない光景、あってはならない光景がアンドラスを包んでいた。
どれだけ否定しても記憶の中で剣を振るう娘の腕から噴き上がる紫焔に、アルトシャンは目を震わせていた。

「アンドラスの握る双剣、その片方の剣から迸っていたマナがいつもと違う事を。」

まだハデスのマナとは断言したくは無かった。
だが、記憶の中で今も燃え盛る炎は、間違いなく邪神のマナだった。
震える眼差しをじっと見つめたイスピザードは、ついにアルトシャンも知ってしまったことを察して重い口を開く。

「もしや、黒きマナ・・・ハデスのマナだったのではありませんか?」
「!イスピザード、お前は知っていたのか!何故知らせてくれなかったのだ!」

自分が呑み込めないでいた事実をなんとイスピザードが口にしたのである。
もうこうなっては認めざるを得なくなり、絶望が彼に圧し掛かる。
その辛さを吐き出すように、彼はイスピザードの肩を持って困惑が顔を覆う。

「お伝えしても・・・どうすることも私には出来ません。ハデス神との契約は・・・姫ご自身の意志によるものですから。」

申し訳なさそうにことの次第を話すイスピザードの顔も辛そうだ。
あの時の光景を疑ったのは彼も同じだった。今アルトシャンが自分の言葉に耳を疑っているように。
全身から力が抜け、イスピザードの肩に乗っていた手もするりと滑り落ちて、表情を失うアルトシャン。

「な、なんだと・・・。光の熾天使の血を引きながら、暗黒神に身を委ねたというのか!」

イスピザードの目をじっと見つめて、嘘だと言って欲しいと暗に顔が叫ぶ。
だが、彼は無常にも唇を噛みながら俯いて視線を逸らしてしまう。
がっくりと膝を突いてしまったアルトシャンは、逃げ場の無い絶望に苛まれて瞳から色が抜け落ちていた。

「もう少し私が止めるのが遅ければ・・・全身が粛清の光に満たされていたことでしょう。」

あの時も、警戒の目をかいくぐってマヴガフはアンドラスに接触していた。
後悔しても仕切れない。もっと、もっと慎重になっていれば、あの時アンドラスの傍にいてあげられれば。
そんなありえもしない仮設ばかりが頭の中をよぎる。

「お前が止めてくれたのか。そうか・・・不完全であるが故に黒きマナを湛える剣は片方だけなのか。」
「お察しのとおりにございます。今、姫の体には熾天使のマナとハデスのマナが混在しております。」

半分だけ・・・まだ完全にハデスに飲み込まれてはいないようだが、
アルトシャンにとっては半分だろうと全部だろうと、ハデスに娘が侵された事自体に絶望していた。
彼女なら、ハデスの血を持たない彼女ならきっと・・・そう思っていたのに。

「な、なんということだ・・・。これでは何も意味がないではないか・・・何の・・・。」

この世界でハデスの血を引いていることが世間に知れればどうなるだろうか。
間違いなく、民は禁忌として追い詰め、そしてその処刑を望むことだろう。
あれだけ民から愛されており、何の穢れもないはずだった娘が・・・。絶望が全身を打ち砕く。

「イスピザードよ、娘の体からハデスのマナを除去する方法はないのか?!」

だが、僅かな希望が残されていることを知って上を向く。
そう、まだアンドラスを侵した黒きマナは彼女を完全に飲み込んではいない。
今ならまだ、熾天使のマナを使ってハデスのマナを封じる事が出来るかもしれない。

「術者のマヴガフなら知っているかもしれませんが・・・私にはどうにも。」

藁をも掴む思いでイスピザードのローブを掴んで懇願を叫ぶ。
見上げてくる顔は総統としての威厳溢れるものではなく、一人の父の心からの愛情が溢れて見えた。
救ってあげたい・・・そう願っても、イスピザードもそれは同じ。あれこれ調べたが手がかりはない。

「マヴガフだと!くっ、あやつめっ。話をつけてくる、娘に手を出すとは許せぬ。」
「お待ちください、アルトシャン様。」

娘にこんな恐ろしい事を施した犯人の名前がふと上がって、
アルトシャンは顔を真っ赤にして立ち上がり、ツカツカと廊下を歩き出した。
だが、イスピザードは風に乗ってさっとアルトシャンの前に出ると両手を広げて行く手を阻む。

「先ほど申し上げましたとおり、これは姫御自らの決断にございます。
 まずは姫様のお気持ちを確かめたほうがよろしいかと。私からでは・・・お伝えできぬ部分も多いと思われますゆえ。」

自分から説明するのと、アンドラスの口から直接聞くのではアルトシャンの受ける印象も違うはずだ。
アンドラスが何故そこまでしたのか、今もハデスのマナを必要としているのか。それは彼女自身から聞かねばならぬこと。
父として焦る気持ちは十分理解し、だからこそイスピザードは同じ境遇の父としてアルトシャンを諌めるのであった。

「・・・そうだな、取り乱してしまった、すまない。」

まっすぐにイスピザードに見つめられて、アルトシャンは一つ大きく息を吸い込むと目を閉じた。
娘が大変なときだ。自分が取り乱していては娘を不安にさせてしまう。
真っ赤になっていた顔がようやく平常を取り戻すと、イスピザードは頭を下げ無言にその場を去った。

「あの子にだけは幸せな道を歩んで欲しかったが・・・これでは私と何も変わらないではないか。
 なんとか、なんとかハデスの血を彼女から消し去らねばなるまい。どうしたらいいのだ・・・。」

ハデスの血を身に宿している。例えそれがアビトレイト、ロダシャナキの血であったとしても
民にとっては世界の希望を貪り暗い尽くす悪神、ハデスの血である事に変わりはないのだ。
今までどれだけこの血のせいで人生を狂わされ、そして要らぬ恐怖に怯えてきた事か。
娘だけはそんな道も、そんな恐怖も知らずに幸せになって欲しかった。
その父としての素朴な祈りさえ、あのマヴガフという男に木っ端微塵にされてしまったのだ。噴き上がる絶望に今にも倒れそうだった。

「とにかく、今なすべきはまず娘の心を聞くことに他なるまい。父として、彼女の幸せだけは守らねばならぬ。」

いつでもそうだ。これまで、なかなか娘の気持ちを聞いてやれる時間を取れなかった。
今回も同じことをすれば、彼女を殺してしまう事になりかねない。意を決して、彼は力強く歩き出した。
娘を救い、幸せな道を守ってやれるのは自分しかいないと己に言い聞かせ。
そんな彼のもがく姿を、マヴガフが帽子をくるくる指先で回しながら城の屋根の上から見下ろしている事などまるで知る由もなく。
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